人生を輝かせる趣味釣りあそびジャーナル

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釣り堀めぐり

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旗の台駅から徒歩5分 銭湯が釣り堀に!?

旗の台つりぼり店(東京都品川区)


左:駒澤清華(こまざわ・きよか)さん。右:河﨑莉奈(かわさき・りな)さん。

駒澤清華(こまざわ・きよか)

1997年5月20日生まれ。北海道出身
今まで釣ったもの=コイ、ホンモロコ、テナガエビ、ニジマス、モツゴ、金魚、ハゼ

河﨑莉奈(かわさき・りな)

1996年5月24日生まれ。岡山県出身
今まで釣ったもの=コイ、ホンモロコ、テナガエビ、ニジマス、金魚、ハゼ

旗の台つりぼり店は
どんなところ?

 「旗の台つりぼり店」は、旗の台駅から徒歩5、6分、下町情緒のある商店街を抜けた住宅地にあります。しかし、そこにあったのは「荏の花温泉」という看板を出した銭湯でした。実は「旗の台つりぼり店」は、銭湯の建物をリフォームした釣り堀なのです。
 建物の歴史は古く、第二次世界大戦に敗戦した翌年の1946年(昭和21)に、もともと「桃の湯」という銭湯だった建物を直してクリーニング店になります。その後、1952年(昭和27)に銭湯に改装して「桃の湯」を再開。老朽化のため、1961年(昭和36)に現在の建物に建て替えて「荏の花湯」として銭湯を開業。1990年(平成2)に温泉として認可され「荏の花温泉」に名前を変えて営業していましたが、1998年(平成10)に銭湯を閉店したそうです。
 オーナーの柳田久光(やなぎだ・ひさみつ)さんは、もともと10年くらい前に現在と同じ地区の銭湯を改装して、週末に釣り堀を営業していました。やがて、そこを立ち退くことになり、4年ほど前に「荏の花温泉」に移って今に至っています。
 柳田さんの本業は工務店経営で、銭湯を釣り堀に改装する作業は自分でやったそうです。
 「子どものころに、近所にあった屋内の釣り堀に行くのが楽しみでした。廃業してしまった銭湯を、誰でも気軽に出入りできる場所にしたかったこともあり、釣り堀にしてみました。釣りは今でも大好きで、海で船に乗る釣りをしています」
 この釣り堀で釣れる魚はコイ。入場料には釣り竿のレンタルとエサが含まれます。釣りが初めての人が手ぶらで来て釣りを楽しめます。

東急線「旗の台駅」から徒歩で5、6分。釣り堀の住所には「荏の花温泉」という銭湯がありました

昔ながらの銭湯の玄関に「旗の台つりぼり店」の青い看板

中は銭湯のまま。番台に座らせてもらいました。手前が女湯、奥が男湯。館内はベビーカーや車イスに対応したバリアフリーになっている。車イスで釣りに来るお客さんも多いそうです

オーナーの柳田久光さんの本業は工務店経営。釣りが大好きです

取材時に釣りを教えてくれたのは近所で暮らす92歳のスタッフ。羽田の釣り船で長年働いたあと、引退して釣り堀のインストラクターとして働いて2年目だそうです。戦時中は入隊直前に戦争が終わり生き延びたとのこと

レンタル用のサオと仕掛けが並んでいます。一部は常連さんの置き竿

サオと仕掛け

看板犬の「こうめ」。おだやかな性格でマイペースな犬です

レンタルのサオと仕掛け。サオは長さ1.2~1.5m。サオと同じ長さのミチイトに、ウキとオモリとハリが付いています

ミチイトに通したゴム管にウキを付けます。ウキは水面に浮いて、魚がエサを食べたときに動いて目印になります

ミチイト(ピンク)にオモリ(板オモリ)を巻きつけます。ハリス止めつきヨリモドシという金属パーツにミチイトを結び、ハリスを挟んで固定します

ハリスの先にはハリがついています。ハリ先にカエシがないので、魚へのダメージが少ないです

エサは練りエサ。小豆くらいの大きさに丸めてハリに付けます

練りエサをハリ先に付けます。ハリ全体が隠れるように付けてもいいです

エサをつけたら準備完了。コイ釣りに挑戦だ!

釣り方

池の水深は50cmくらい。仕掛けを入れると、エサとオモリが沈んで、ウキが水面で立ちます。ウキ下(ウキからオモリまでのイトの長さ)の調整はスタッフがやってくれます。エサの位置を深くしたい場合はウキの位置を上げる(サオ先に近づける)、エサの位置を浅くしたい場合は、ウキを下げます

コイがエサを吸い込むとウキが沈むので、すかさずサオ先を上げてハリを口に掛けます。これがアワセの動作です

左の白い壁の向こう、女湯には45~80cmのコイがいる。こちらの男湯は15~30cmのコイがいます。取材したときは、女湯が改装工事中のため、女湯にいた大型のコイも男湯に入っていました。男湯は小さな子どもや、車イスに対応して、池の囲いを低く造ってあります。館内は車イスやベビーカー対応のバリアフリー。車イス対応の他目的トイレもあります。子どもに初めて釣りをさせる親子が多く、車イスのお客さんも多いです

大モノを掛けた駒澤さん、いったん網に入れたけど、網から逃げられて痛恨のバラシ。写真はアミから逃げられた瞬間

コイの大きなウロコだけがハリ先に付いてました

池の壁際に魚がいることを発見して、次々にキャッチする駒澤さん

金魚に見えるけど口に小さなヒゲがあるのでコイです。釣った魚はハリを外してリリースするのがこの釣り堀のお約束です

壁際に仕掛けを流した河﨑さんにもヒット。サオを立てたまま曲げていると、サオの弾力で魚が寄ってきます

写真を撮るときにイトをつかんで魚をぶら下げることは禁止なので、網に入れた状態で撮影しましょう

河﨑さんが釣ったニシキゴイ。池のなかでも魚が多い場所と少ない場所があるので、釣れないときは場所を移動してみましょう

釣れる場所を探そう

釣った魚の数だけスタンプを押して、ポイントがたまったら景品と交換できるシステム。少ないポイントで交換できる駄菓子などもあり、子どもたちに人気です

釣りをしていくと、釣れる場所と釣れない場所があることがわかります。取材した日は男湯と女湯を仕切る壁際がホットゾーンでした。際を攻める河﨑さんにヒット

引き寄せたものの、大きくて網からはみ出してる!

60cm級の白いコイ。今日一番のジャンボサイズ

コツをつかんで順調に数を釣っていく駒澤さん。暴れるコイのスプラッシュを浴びております

旗の台つりぼり店は、昭和にワープしたかのような、なごみの釣り堀でした。ちなみに、2020年は昭和95年です。営業する土日祝日は店の前に自転車が並び、多くの子ども、親子で賑わうそうです

釣りのあとは鉄板焼

男湯の脱衣場は鉄板焼レストラン「笑山」になっています。お好み焼き650円~、もんじゃ焼き600円~、焼き物(肉、イカ、ソーセージなど)600円~、焼きそば600円~

女湯の脱衣場はバーカウンターと調理場です。ビール、サワー、ワイン、焼酎など飲み物も充実しています

釣りのあとで、焼きそば、お好み焼き、チョリソー、もんじゃ焼きをいただきました。背後に釣り堀とペンキ絵が見えます

築59年になる銭湯で、釣り堀から鉄板焼にリレーする昭和への旅。おすすめです!

釣り堀インフォメーション
◆旗の台つりぼり店/鉄板焼「笑山」
住所東京都品川区旗の台2-4-4
電話03-6426-9271
アクセス東急池上線、東急大井町線「旗の台駅」東口から徒歩5~6分
●営業時間

土曜、日曜、祝日のみ営業。平日は休み
・釣り堀
10時~19時(入場は18時まで)。魚の調子や水質によって臨時休業になることもあるので、来店前に電話で営業を確認することがおすすめ
・鉄板焼笑山
10時~22時(入店は21時まで)

●釣り堀料金

1時間 貸し竿とエサつき
小学生600円、女子中学生以上700円、男子中学生以上750円、男子高校生以上900円、つきそい入場300円

●駐車場

なし。120m、徒歩2分の場所にコインパーキングあり。
タイムズ西中延/6台
品川区西中延3-9(24時間出入り可能)
8時~19時=30分220円(最大1100円)
19時~8時=40分220円(最大440円)

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