人生を輝かせる趣味釣りあそびジャーナル

7月12日、横浜市立下郷小学校で第6回の小学校釣りキャラバンが行なわれました。4、5、6年生が水辺の安全学習を受け、6年生71名がキャスティングと結びを体験しました。この記事ではキャスティング体験についてレポートします。

水辺の安全学習を受けたのは4~6年生の全員

キャスティング体験に使ったのは6ftのルアーロッド。短めで小さな子どもでも振りやすく教えるのにぴったりの道具です

投げる練習をする前に道具の説明です

今回、ほとんどの生徒がサオとリールを使って何かを投げた経験がなかったのですが、小学校釣りキャラバンが終わるころには多くの子どもがまっすぐ前に飛ばせるようになっていました。

いったい、インストラクターの皆さんはどんな教え方をしていたのでしょうか? インストラクターのひとり、永田真一郎さんに話を聞きました。永田さんは34歳で釣りは12歳のころから楽しんでいます。普段はルアーフィッシングに行くことが多いそうです。

永田「投げ方を覚えるうえで一番大事なことがあります。それは投げるときに後ろを確認すること。ほんとうに重要なので、これは繰り返し伝えました。後ろに人がいたり物があったりするのに気づかずに投げてしまうとケガにつながります。練習のときに使うのは今回のようなハリの付いていないワームが安全でいいと思います」

子どもたちに道具の説明をした永田さんは、その後、身振り手振りで投げ方を伝えていきました。まっすぐ投げるコツはありますか?

永田「投げたいところを指で差してみてください。そのときの腕の動きと同じ感じでサオを振るといいと思います。横から投げるのではなく、真上から振り下ろすように投げるとまっすぐ飛びやすいですね」

的を指で差す感覚で投げるとまっすぐ飛びやすいと永田さんは言います

具体的には写真のような流れです。

脇をしめてヒジをたたんだところから、手首を返しつつヒジをやや伸ばすようにキャスト。慣れないうちにヒジをひらきすぎると、腕が道具の重さに負けてしまいバランスを崩しやすいです。とくに身体が小さい子どもはこの傾向が強いので気を付けています、と永田さん。また、投げるときに腕以外の身体をなるべく動かさないようにするのもコツだそうです。

自分も指を指しながら子どもに投げ方を伝えていきます

永田さんに教わった子どもたちの感想も聞いてみました。

  • 「教えてもらってまっすぐ飛ばすのがうまくなりました。ただ、距離の調節が難しかったです。強すぎると遠いし、弱いと近いし……。このあとも練習します。とってもわかりやすく、私たちの気持ちを想像しながら教えてくれたような気がしています」(女子)
  • 「すぐにできると思っていたけど、投げるのは意外とムズかしかった。けど、教え方がわかりやすくてできるようになってうれしかった」(男子)
  • 「投げる練習をしているときに、釣りザオの後ろのほうに当たっているとか、そういう細かい戸惑いにすぐ先生が気づいてくれたのがうれしかったです。最後のほうが遠くまでまっすぐ飛ぶようになりました」

永田「時間も短いので、後ろを振り返る習慣をつけてもらうことと、まっすぐ飛ばせるようになることに重点を置いて教えました。距離の調節はまた今度練習してほしいですね!」

投げ方を教わった生徒のなかの何人かは将来誰かに釣りを教える機会があるはずです。教え方に悩むこともあるかもしれませんが、そのときは今回教わったことを思い出してもらうといいかもしれません。