釣り遊び
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清流の管理釣り場で ニジマス釣り【特別編】
芥川(あくたがわ)清・渓流魚釣り場(大阪府高槻市)
芥川(あくたがわ)清・渓流魚釣り場(大阪府高槻市)
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海で魚釣りをしたことがありますか?
釣りが初めての人でも、挑戦しやすいのがアジ釣りです。
アジは釣って楽しく、刺し身やフライ、塩焼きで食べると美味しい魚です。
気軽にできるアジ釣りにチャレンジしてみませんか。
このコーナーでは、海釣り公園、防波堤、手こぎボートなどで、
毎回変わるいろいろな釣り方を紹介していきます。
平本さんは東京都在住で、茨城県霞ヶ浦のバス釣り大会に長年出場している釣りファン。悠和くんは小学6年生のサッカー少年で、海釣りはほぼ初めて。
今回訪れた「木更津防波堤」は、東京湾の木更津港の沖に建設された長さ約3kmの防波堤のこと。沖にあるので、船で渡って釣りをします。
東京湾に面した木更津港にある「宮川丸」は木更津防波堤までの渡船を営業しています。店に隣接する駐車場に車を停めたら、店内で受け付けをします
渡船は5時、6時、7時というように毎時0分に出発するので遅くても10分前までには受付けを済ませましょう。乗船者名簿に記入すると、船宿利用者障害保険に加入されます
受付けをしたら荷物を持って船に乗ります。朝5時の始発はクロダイねらいの釣り人でいっぱいです
早朝5時ジャスト。いよいよ沖の防波堤に渡ります。左は釣りを教えるサポート役、月刊つり人編集部の佐藤さん
木更津防波堤はA堤からD堤まであり、4本合わせて全長約3kmです。防波堤の上(足場)から水面まで2〜4m。水深は2〜6m
船が防波堤に着いたら上陸します
黄色い目印が船着き場です。船のトイレを借りるときや、帰るときはここで船を待ちます
5時から18時まで1時間ごとに船が来ます(12時は休み)。船のトイレを借りたり、別の防波堤に移動できます。お客さんがいないときは船は来ません
今回は5時の始発便で、防波堤のいちばん沖にあるA堤の先端に入りました
挑戦するのは「ウキフカセ釣り」という釣り方。水面に浮かぶウキの下から仕掛けを垂れ下げて、ハリにつけたエサのオキアミを水中にふわふわと漂わせて魚に食わせる釣り方です。エサを自然に漂わせることをフカせると言います。このとき、寄せエサをまいて、寄せエサの煙幕のなかにハリに付けたエサのオキアミを漂わせることで、魚にエサを食わせることがコツです。付けエサのオキアミを魚が食うとウキが沈むので、サオを立ててハリを掛けて釣るのです。
●寄せエサを作る
右から、アミエビの冷凍ブロック(8切=約2kg)、メジナ用の配合エサ、アジ用の配合エサ。これを混ぜ合わせて寄せエサを作ります
バッカンという容器の中にアミエビを入れて、マゼラーという道具を使ってアミエビをカットして、混ぜます
寄せエサを作るために、水くみバケツで海水を用意します
砕いたアミエビがひたるくらいまで(写真参照)海水を入れます。入れすぎ注意
配合エサをします。アミエビだけでは水分が多くビチャビチャなので、寄せエサを投げるときのまとまりをよくするため、また増量するため、水中で煙幕にするために粉末の配合エサを混ぜます
水を追加しながら、粉の部分が残らないように混ぜて完成
●ハリに付けるエサ
ハリに付けるエサは小粒のアミエビ(右)と、大粒のオキアミ(左)
右がアミエビ、左がオキアミ
●サオとリールを準備する
使うのはウキフカセ釣り用のリールザオ。長さ5m前後で、強さの表記は1.2〜1.5号
●悠和くんのタックル
サオ:エア・エボリューション 1.25号-50(ダイワ)
リール:インパルト競技LBD(ダイワ)
イト:ナイロン2号
サオは長さ5mのウキフカセ釣り用のサオ。とっても軽量で子どもでも扱いやすい道具でした!
●平本さんのタックル
サオ:メガティスAGS 1.25号-52SMT(ダイワ)
リール:トライソ2500LBD(ダイワ)
イト:ナイロン2号
サオは長さ5.2mのウキフカセ釣り用のサオ
ガイドを保護するキャップについた黄色い棒状のパーツに、リールから出したイトの先端を通します
ゆっくりキャップを外すと、リールから出したイトをガイドの穴に通すことができます。このあとサオを伸ばしていくときに、ガイドが一直線になるようにする。サオの先が細くて折れやすいので作業は慎重に
今回の仕掛け
リールザオを使ったウキフカセ釣り仕掛け。ウキを使って仕掛け(エサ)を自然に漂わせることができます。メジナ釣りやクロダイ釣りでポピュラーな釣り方。リールザオを使うメリットは、潮の流れに乗せて仕掛けを遠くまで流せること。こちらを参考にして、ウキ止めイトをユニノットで装着して、ハリを外掛け結びで装着してください。
リールを使わないシンプルなウキフカセ釣り仕掛け。初心者にはこちらのタイプが使いやすい。ウキの位置を上下させて、ウキ下の長さを変えて付けエサを漂わせる水深を決める。こちらを参考にして、ハリを外掛け結びで装着してください。
右上から、ウキ止めイト(蛍光イエロー)、小さなシモリ玉(赤い粒)、2Bの円錐ウキ、ダブルゴム管、スイベル。ウキ止めイトとダブルゴム管の間で、ウキが上下に移動できる。ウキ止めイトを上下に動かして、ウキ下の水深(エサを漂わせる水深)を決めます
ウキ止めイト
円錐ウキ。ミチイトがウキの中を上下に通る。2Bのウキには2Bのオモリを使うと浮力のバランスがよくなります
スイベル、ダブルゴム管、オモリなどの小さなパールを入れるケース
ハリス。フロロカーボン製ラインの0.8号を3m前後結ぶ。ハリを外掛け結びで装着します
ハリはアジ8号前後、袖バリ5〜8号。釣れるアジのサイズが小さい場合はハリも小さくします
仕掛けが準備できたら、いよいよ釣りスタートです。
ユウナくんに付けエサの付け方を教えます。利き手でハリを持つとつけやすいのです
エサの頭を取り外して、ハリ先を胴体に入れていきます
完成。この付けエサを水中に漂わせてアジに食べてもらいます
防波堤近く(足もと)に仕掛けを投入したら、すぐにウキの近くに寄せエサを投入します。ヒシャクで寄せエサをすくって、寄せエサを入れたバッカンの壁に押し付けて固めてから投げると、写真のようにダンゴ状にまとまって飛んでいきます
寄せエサが空中でバラバラになってしまうことがあるけど、気にしない気にしない
仕掛けを投入した直後に、ウキの近くに寄せエサを入れると、寄せエサと一緒に付けエサが沈んでいく。寄せエサの煙幕と付けエサを一緒に漂わせることがウキフカセ釣りの大事なところ。寄せエサに寄った魚が付けエサに食いつきやすくなります
アジが付けエサを食べると、ウキが水中に沈んでいきます。イトのたるみをリールで巻き取りながら、サオを上に立てて魚の口にハリを掛ける。魚が掛からないで空振りすることも多かったけど、気にしない。エサがなくなっていたら、新しいエサをつけて仕掛けを投入しましょう
ウキが沈んだので、リールを巻きながらサオを立てたら、水中から魚が飛び出してきた!
息子に負けてられないぞと、父さんも釣りスタート。引き潮で沖に向かう流れにエサを漂わせるとすぐにウキが水中に沈みました
防波堤にアジの群れが寄っているようで、仕掛けを入れるたびにウキが沈む。アジが掛からず、エサだけなくなる空振りも多いけれど、着々と得点を重ねていくユウナ君
スマホで撮って、お母さんに現場から報告
途中までお互いに釣った数を数えてましたが、次々にヒットするので、途中から数がわからなくなりました
防波堤はいろいろな魚が釣れます。ユウナ君が釣ったのはサッパという魚。ほかにもイワシや小さなイサキが釣れました
たしかにカマスでした
少し離れた場所で、エギというルアーでマダコを釣っている人がいました。「次はマダコも釣ってみたい」とユウナ君
初めてウキフカセ釣りに挑戦して、見事にアジを連発した平本さんとユウナ君でした。次回は同じく木更津防波堤で「投げサビキ(カゴ釣り)」に挑戦してもらいます
●平本さん
ウキフカセ釣りは、付けエサと寄せエサを同調させたり、潮目を読んだり、仕掛けを流れに乗せて沖まで流したり、いろいろなテクニックがあって奥深い釣りですね。普段は魚をさばかないのですが、今回は息子と一緒に釣ったアジを家族で食べてみます。
●ユウナ君
寄せエサをヒシャクで投げるのが楽しかった。アジのほかにも、カマスやイワシ、サッパが釣れて面白かった〜。次はタコを釣ってみたい!
●佐藤さん(月刊つり人編集部)
釣りのサポート役として同行しました。ウキフカセ釣りは、寄せエサの準備、やや複雑な仕掛けなど、初心者にとっては準備に手間がかかる釣り方ですが、ふたりとも楽しんでくれてよかったです。フキフカセ釣りは、寄せエサで魚を中層に引き寄せて、潮の流れを読んだり、エサを漂わせる水深を調節して、1尾ずつ釣っていく、趣のある釣り方です。リールザオを使うと、潮の流れにウキを乗せて、遠くまで仕掛けを流せるメリットがあります。防波堤の足もとで釣れている場合は、リールなしのノベザオを使ったシンプルなウキ釣り仕掛けも有効です。ぜひトライしてみてください!
インフォメーション
住所 | 千葉県木更津市中央3-15-22 |
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電話 | 0438-23-4891 |
車での行き方 |
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電車での行き方 | JR内房線「木更津駅」西口から徒歩13分。送迎あり。 |
荒天の予報など、気象状況が微妙なときは前日に電話で確認してください