ルアー釣りはじめます!

5分で読める釣り入門

No. 11

実践!クランクベイトでねらうブラックバス

ねらう魚も、釣り方も、場所も数多くあるのが釣りの世界。
この連載のテーマは「ルアー釣り」!
今回はクランクベイトというルアー(疑似餌)が大活躍。
高砂ひなたさんと駒澤清華さんのふたりがブラックバス釣りを楽しみます!

右が駒澤清華さん、左が高砂ひなたさん、中央が今回の釣りを解説してくれる、つり人社編集部・Basser編集長の佐々木徹さん。

「釣り方と必要な道具の扱い方」は連動動画でチェック!

※釣りをするときは安全面や暑さ、寒さ対策のために帽子を被りましょう。また、ライフジャケットの着用も忘れずに。

クランクベイトでねらうブラックバス

今回釣りたい魚はブラックバス。ブラックバスは北米原産の肉食魚で、好奇心が旺盛な魚です。小魚やエビ、カエルなど、さまざまなものをエサとして食べていて、大きいもので70cm近くまで成長します。エサでも釣ることができるブラックバスですが、疑似餌に強い反応を示すことから、ルアーフィッシングのターゲットとして人気があります。
外来生物法では国の許可を得た場合以外は生体の移動や飼育が禁止されていますが、釣りやキャッチ&リリースは可能です。ただし、地域によっては条例などでキャッチ&リリースが禁止されている場合もあるので事前に確認しておきましょう。

ブラックバスは岸からもボートからも釣ることができます。岸釣りは「オカッパリ」と呼ばれ、ボート関連の装備がなくても気軽に楽しめます。ボートフィッシングは水面を自由に移動して釣りができるので、探りたい場所の近くで釣りができるという利点があります。今回はブラックバスの管理釣り場に行き、岸からブラックバスをねらいます。

クランクベイトって何?

今回活躍するルアー(疑似餌)はクランクベイトです。丸みのあるボディーとくちばしのように突き出た「リップ」と呼ばれるパーツが特徴的なこのルアー。リールハンドルを巻くと、リップが水の抵抗を受けてプルプルプルと動きます。クランクベイトの強みはこのプルプルプルという動きによるアピール力の強さです。食い気のあるブラックバスにルアーの存在をしっかりとアピールすることができます。風が強いときや雨で濁ったときなど、魚にルアーを見つけてほしい状況で活躍してくれるルアーです。

クランクベイトに付いているリップは、水中の草や枝、岩などの障害物をかわしてくれます。画像のようにリップが障害物に当たってくれるからです。

リップの長さはクランクベイトによってさまざまです。リップが長ければ長いほど、より深く潜る傾向があります。浅い水深をねらいたいときは短めのリップ、深めの水深をねらいたいときは長めのリップと覚えておくとよいでしょう。製品のパッケージにはそのクランクベイトがどれくらいまでの深さを潜るかが書いてあります。まずは1m前後まで潜るものと1.5m前後まで潜るものを用意しておくとよいでしょう。
タイニークランクと呼ばれる3.5cm前後のものから、マグナムクランクと呼ばれるような10cmを超えるようなサイズがあるクランクベイトですが、これからクランクベイトの釣りを始める方は、まずは5cm前後のクランクベイトを使ってみてください。バスにとって食べやすく、釣り人にとっては扱いやすい、ちょうどいい大きさです。

◆ルアーについてはこちらをチェック!
●「ルアー釣りはじめます! No.1 はじめてのルアー釣り ―ルアーってなんだろう―」

◆イトの結び方はコチラの動画を参考にしてください
●釣り糸の結び方 - ユニノット

釣りの準備と使う道具

クランクベイトで楽しむブラックバス釣りにはどのような道具を使うのでしょうか?

5cm前後のクランクベイトを使うサオにおすすめなのは、ライトパワーのバス用スピニングロッドです。取り回しのよさも考えて1.8m前後が扱いやすいでしょう。2000~2500番のスピニングリールに、8Lbのナイロンラインを巻いたものを使うとよいでしょう。

ペンチやハサミは必ず携帯しましょう。イトを切ったり、魚の口からハリを外す際に役に立ちます。

ネットがあると魚を取り込みやすくなります。管理釣り場ではネットを無料で貸し出ししてくれるところも多いです。

ルアーの動かし方はシンプル。投げたルアーが水面に着いたらリールハンドルを巻くだけ。これを「ただ巻き」といいます。一定の速度をキープしながら巻くことが重要です。途中で速くなったり遅くなったり、巻くスピードにムラがあると魚の反応が悪くなることも。最初のうちは心の中で「いち、に、いち、に」とリズムを取りながら巻くとよいでしょう。一見シンプルな使い方ですが、巻くスピードやルアーを泳がせるコースなど、細かい違いで魚の反応が変わります。なかなか奥深い世界です。

◆投げ方のコツはコチラをご覧ください
●「釣りはじめてサポート 遠くに投げられない! 投げ方のコツ」

ブラックバスは、物陰に隠れてエサを待ち伏せしています。アシや岸際の凹みなど変化のある場所を重点的にねらいましょう。

実践! クランクベイトを使ってブラックバスをねらってみよう!

今回は千葉県にある管理釣り場「釣パラダイス」にやってきました。ブラックバスだけでなくトラウトやコイ、ヘラ、タナゴなど様々な魚を釣ることができる管理釣り場です。

釣パラダイスでは、カエシ(フックの先端に付いている突起のこと)の付いたハリを使うことは禁止されています、プライヤーでカエシを潰して使いましょう。また、ひとりにつきひとつプライヤーを携帯することがルールとして決められています。釣り場のルールを守って釣りを楽しみましょう。

◆ルアー釣りのマナーはこちらをご覧ください
●「釣りはじめてサポート 釣り場のマナー:ルアー釣り編」

「ブラックバスは何回かやったことあるけど難しい!それなので燃えてますよ!」と話す駒澤さん。「私も頑張ります!」と高砂さん。気合が入ります。それではスタートです!

釣りながらどんどん移動して、ルアーに反応してくれるフレッシュな魚を探すふたり。こうして移動を繰り返しながら釣りをしていけば、食い気のある魚と出会えるはず。一か所でルアーを使うと、魚がルアーを見慣れてしまって食い気が下がってしまうので(これを「スレる」といいます)、足を使って、やる気のある魚を探しにいきましょう。

釣れない時間が続くと、遠くに思い切り投げたくなりますが、ぐっとこらえて近場を探りましょう。岸際の凹みや水中に生えている草などを近い距離でテンポよく探っていきます。

ルアーはこまめにチェックして、ゴミが付いていたら取りましょう。

なかなか魚からの反応がないなか、佐々木さんが1尾目をキャッチします。この1尾目からヒントを得た佐々木さん。それは「風が当たっている方がいいかも」そして、「もっと大きい動きのクランクベイトのほうがいいかも」ということです。

さっそくふたりもクランクベイトを大きくして再チャレンジです。

風が当たっている岸際をねらっていた高砂さんに待望のヒットです! 「足元をねらっていたら釣れました!」と高砂さん。「午後になって日差しが強くなったので、魚が岸際にできる陰に入り込んだのではないでしょうか」と佐々木さんが状況を推測します。

岸にできる物陰や生えているアシの際を丁寧にねらうと、佐々木さんに2尾目がヒットします。「近くで釣りをしていたのに!」と驚く駒澤さん。「短い距離のキャストで、障害物の際を丁寧に探っていきましょう」と佐々木さんがアドバイス。

さあ、時刻は16時。夕方に差し掛かって水面に魚っ気が出てきました。朝方と夕方はそれぞれ朝マヅメ、夕マヅメと呼ばれていて、魚のやる気スイッチがオンになる時間です。駒澤さんは無事にブラックバスを釣ることができたのでしょうか!?ヒントはこの笑顔!続きは動画でご覧ください!

釣り場紹介
◆釣パラダイス
住所 〒289-1211 千葉県山武市大木470–1
釣パラダイスのホームページ http://tsuripara.planet.bindcloud.jp/

駒澤清華(こまざわ・きよか)

1997年5月20日生まれ。北海道出身
お父さんが釣り好きで、小学生のときは毎年家族で石狩湾に行ってました。「釣り堀めぐり」で、ブラックバス、コイ、ホンモロコ、テナガエビ、ニジマス、キンギョ、モツゴを釣りました。ほかにもハゼ、セイゴ、ブルーギル、トラウトを釣ったことがあります。

高砂ひなた(たかさご・ひなた)

中学生のころに家族でニジマスの手づかみをしたことがあります。大人になって八景島シーパラダイスの釣り堀でアジを釣ってから、釣りに興味を持つようになりました。前回のルアー釣りはじめます!ではルアーでねらうアジ釣り(アジング)に挑戦しました。