釣り遊び
16
清流の管理釣り場で ニジマス釣り【特別編】
芥川(あくたがわ)清・渓流魚釣り場(大阪府高槻市)
芥川(あくたがわ)清・渓流魚釣り場(大阪府高槻市)
5
海で魚釣りをしたことがありますか?
釣りが初めての人でも、挑戦しやすいのがアジ釣りです。
アジは釣って楽しく、刺し身やフライ、塩焼きで食べると美味しい魚です。
気軽にできるアジ釣りにチャレンジしてみませんか。
このコーナーでは、海釣り公園、防波堤、手こぎボートなどで、
毎回変わるいろいろな釣り方を紹介していきます。
平本さんは東京都在住で、茨城県霞ヶ浦のバストーナメントに長年出場している釣りファン。悠和くんは小学6年生のサッカー少年で、海釣りはほぼ初めて。
前回は千葉県の木更津防波堤で「ウキフカセ釣り」に挑戦しました。今回は同じ場所で「投げサビキ釣り」を楽しみます。木更津防波堤は、東京湾の木更津港の沖に建設された長さ約3kmの防波堤です。沖にあるので、船で渡って釣りをします。
東京湾に面した木更津港にある「宮川丸」は木更津防波堤までの渡船を営業しています。駐車場に車を停めたら、店内で受付けをします。渡船は5時、6時、7時というように毎時0分に出発するので遅くても15分前までには受付けを済ませよう。受付けをしたら荷物を持って船に乗ります
木更津防波堤はA堤からD堤まであり、4本合わせて全長約3kmです。平本さん親子は、防波堤のいちばん沖にあるA堤の先端に入りました。防波堤の上(足場)から水面まで2~4m。水深は2~6m。船が防波堤に着いたら上陸します。朝5時から18時まで1時間ごとに船が来ます(昼12時は休み)。船のトイレを借りたり、別の防波堤に移動できます。お客さんがいないときは船は来ません
親子に釣りを教えるサポート役、月刊つり人編集部の佐藤さん
平本さん親子が挑戦するのは「投げサビキ釣り」。サビキ釣りとは、カゴと呼ばれるケースに寄せエサのアミエビを入れて、水中で寄せエサの煙幕を作り、アミエビや小魚を模した飾りつきの釣りバリを煙幕のなかで漂わせて、アジに食わせるという釣り方です。
サビキ釣りの仕掛けに「飛ばしウキ」をつけたのが「投げサビキ釣り」です。サビキ釣り用の仕掛けを遠くに投げられるので、沖にいる魚をサビキ釣りでねらえます。そのままの仕掛けで、足もと近くを探ることもできます。
●サオとリール、仕掛けを準備する
市販の投げサビキ釣り仕掛け。飛ばしウキ、オモリ、寄せエサを入れるケース(カゴ)、5本前後のハリなど、仕掛け一式がセットになっている。釣具店のほか宮川丸の店舗でも購入できます。取材時に使ったのは「ボウズのがれ飛ばしサビキ サイズM」(ささめ針)。仕掛けの長さは1.4m、飛ばしウキ、オモリ8号、5本のサビキバリ、ロケットカゴがセットになっている
●「投げサビキ釣り」用のタックル
サオ:リバティクラブ磯風4号-45遠投(ダイワ)
リール:プロカーゴSS遠投4500遠投(ダイワ)
ミチイト:ナイロン6号
写真のサオは長さ4.5mで、強さ(パワー)表記は4号。防波堤や海釣り公園でいろいろな釣りに使えるスタンダードな振り出しザオ。投げサビキ仕掛けを遠くまで投げられます
●仕掛けを作る
今回の仕掛け
堤防の投げサビキ釣り。サオは長さ4.5~5.3mの磯ザオで、遠投できるタイプを使います。リールはメーカー表記で3000〜4000番のスピニングリール。リールに巻くミチイトはナイロン4〜6号。ミチイトの先に、市販の投げサビキ釣り仕掛けを取りつけます。
取材時に使った「ボウズのがれ飛ばしサビキ サイズM」は、飛ばしウキ、オモリ8号、5本のサビキバリ、ロケットカゴがセットになっています。仕掛けの長さが約1.4mなので、たとえばウキストッパーの位置を2m上にズラすと、ウキからオモリまでの長さは水中で3.4mになります。ウキストッパーを4m上にズラすと、ウキからオモリまでの長さが水中で5.4mになります。このようにウキ下の長さをアジがいる深さに調節できます。
サオとリールをセットして、仕掛けを取り付けたら、釣りの準備は完了です。さっそく、釣りサポート役の佐藤さんに、お手本を見せてもらいましょう。
まずは、寄せエサを入れるカゴを開いて、チューブ状の容器をしぼって寄せエサ(アミエビ)を注入します
今回使った寄せエサは、サビキ釣り用の「アミ姫キララ(マルキュー)」。キャップを外してカゴに注入するだけなので、手を汚さずに気軽にサビキ釣りが楽しめます。アミエビのニオイが苦手な方もいますが、アミ姫はフルーティーな香りなので大丈夫です。1パック600g入りで朝から昼くらいまで保ちました。サビキ釣りのサオを2本使う場合は2パックあったほうが安心です
寄せエサはカゴの8分目くらいまで入れる。入れすぎるとエサの煙幕ができにくくなります。カゴの側面の穴を閉めて寄せエサが長持ちする設定で釣りスタート。穴を開きすぎると寄せエサがすぐになくなってしまう。開く場合も1〜2mm開けば充分です
釣りを教えるサポート役の佐藤さんがお手本で仕掛けを投入。ウキの下には、寄せエサを入れたカゴとサビキバリが垂れ下がり、一番下にオモリがあります。寄せエサの煙幕に集まってきたアジが、間違えてサビキバリに食いつくという作戦です
ウキが水中に2〜3回沈んでから、仕掛けを巻き上げると、アジが釣れていました。いきなり4尾ゲット!
ユウナくん、さっそくカゴに寄せエサを注入!
ハリにエサをつける必要がなく、寄せエサを注入するだけで釣りができます。ユウナくんは、とりあえず防波堤の近くにサビキ仕掛けを沈めてみました。仕掛けの重さのぶんだけサオが曲がっています
仕掛けを投入して待つこと10秒くらいで、ウキが「ゴボッ!」と音を出して激しく水中に沈みます
ウキが沈みっぱなしで水面に出てこないので、ユウナくんが仕掛けを引き上げると……、魚の重さが加わってサオが大きく曲がりました
アジが3尾ヒット
マアジ。この日は潮の干満で流れが発生して、流れが当たる防波堤のすぐ近くにアジが集まっていました
ユウナくんは、カゴのフタを外さずに、穴から寄せエサを注入していた。このほうが効率がよいかもしれません
1回投げるごとにアジが釣れる「入れ食い」状態を味わうユウナくん
釣りまくるユウナくんを見て、お父さんがうらやましそうにしているぞ
ユウナくんの釣りっぷりを見て、辛抱たまらずお父さんもカゴに寄せエサを注入
投げサビキ仕掛けなので、遠くに投げることができます。お父さんは30mくらい投げて、沖の魚をねらいました
平本さん、20cmを超えるアジをキャッチ
5本のハリに5尾のアジがヒット! この直後にポロリと1尾外れてしまいました
1尾ポロリしたものの、4尾ヒットさせて自己記録を更新
14時に防波堤に来る船で帰ることになっていたので、15分くらい前から片付けを始めました。防波堤の上は寄せエサがこぼれているので、水くみバケツで海水をくんで、ざっと洗い流しておくのがマナーですね。ゴミは持ち帰ります
14時。防波堤に「宮川丸」と書かれた場所で待っていると宮川丸がやってきます
防波堤から慎重に船に乗り移り、港に帰ります
宮川丸の店舗に戻ったら、釣ったアジを持ち帰るための準備をします
キープしたマアジを数えると83尾でした。半分以上のアジは、防波堤にいたときに、釣りサポート役の佐藤さんが、手でエラと内臓を取り除いてくれました。釣ったアジは鮮度を保ったまま、家に持ち帰って料理したいもの。アジはチャック付きのビニール袋に入れてから、保冷剤や氷が入ったクーラーボックスへ。宮川丸では発泡スチロールのケースや氷を購入できます
宮川丸の店舗で、発泡スチロールのケースと氷を購入。アジをチャックつきビニール袋に入れて、氷に直に触れないようにして持ち帰ります
防波堤で「浮きフカセ釣り(前回の記事)」と「投げサビキ釣り」に挑戦して、アジを釣るというミッションは、どちらも達成しました!
●平本さん
息子は野生の海釣りは初めてでしたが、投げサビキ釣りでアジを釣ることができてよかったです。港に持ち帰ったアジが83尾ですか!? もっと小さいアジはリリースしましたし、アジ意外の魚(サッパ、イワシ、カマス、イサキの幼魚)も釣れたので、魚を釣った数でいえば100尾くらいは釣ってたかもしれませんね。防波堤の釣り、楽しかったです。アジは家で料理して、おいしく食べようと思います
●ユウナくん
サビキ釣りは1回投げて、3尾とか4尾釣れるので、楽しかった。タコを釣ってる人を見たので、次はタコを釣ってみたい!
●佐藤さん(月刊つり人編集部)
2回の記事に分けて紹介した木更津防波堤のアジ釣りでした。後半の今回は、投げサビキ釣りに挑戦しましたが、アジの群れは防波堤の近くにいたようで、仕掛けを遠投しなくてもたくさん釣ることができました。ユウナくんが、寄せエサの注入から、釣ったアジをバケツに入れるまでの一連の動作を、自力でできるようになったことがよかったですね。
インフォメーション
住所 | 千葉県木更津市中央3-15-22 |
---|---|
電話 | 0438-23-4891 |
車での行き方 |
|
電車での行き方 | JR内房線「木更津駅」西口から徒歩13分。送迎あり。 |
荒天の予報など、気象状況が微妙なときは前日に電話で確認してください