人生を輝かせる趣味釣りあそびジャーナル

11月19日、千葉県の市川市立北方小学校にて釣りキャラバンが行なわれました。全校生徒が水辺の安全学習を受け、4年生の1クラス38名がキャスティングと結び方講習を体験しました。

ルアーが前に飛ぶことを純粋に楽しむ子どもたち

この記事ではキャスティング体験で使用した道具を具体的に紹介します。子どもが釣りを覚えるのに適した道具とはいったいどのようなものなのでしょうか?

この日用意された道具

釣りザオは180cm・ライトパワーのバスロッドが◎

小学校釣りキャラバンで使用している釣りザオはリール(イトを巻く道具)をセットするタイプのものです。イトをたくさん巻いておくことができるので、仕掛けを遠くに飛ばすことができるメリットがあります。

選ばれたサオはブラックバスをルアーで釣るためのモデル。1.8m(6ft)でライトパワー(軟らかめ)のものです。サオの真ん中までスムーズに曲がるのが特徴です。なぜこのチョイスなのか? スタッフの清水一晴さんに聞きました。清水さんは釣具店で勤務していた経験があり、釣り初心者に道具の選び方を指南した経験が豊富です。

レクチャースタッフの清水一晴さん

ブラックバス用の釣りザオ(モデル名:BASS X602LS)にスピニングリール(クレスト1000)がセットされています

「子どもがいろいろな釣りを覚える最初の1本に適しているのは『1.8m・ライトパワーのバスロッド』だと思います。まず、小学校高学年の子どもには165~180cmくらいの長さの釣りザオが扱いやすいです。低学年だともっと短くてもOKで、135cmからのものをオススメしています。これよりも短いと仕掛けが飛ばしにくくなりますし、逆に長すぎるとちゃんと振ることができなくなります。キャストの際は、仕掛けやルアーの重みを利用してサオを曲げ、その反発力を利用します。そのため軟らかめのモデルのほうが上達が早いんです。かといって、トラウト用のサオなど軟らかすぎるものでは重い仕掛けを投げにくくなるので、ライトパワーくらいがいい塩梅ですね(※ライトパワーより軟らかいサオはウルトラライトパワーと表記される)」

この日使ったのは持ち運び時は2本に分けることができる「2ピースモデル」。継ぐと1.8mになります

この輪(「ガイド)と呼びます)にイトを通して使います

釣りザオには「長さ」や「適合ルアー重量」などの表記があります

清水さんによると、このサオと、これから紹介するリール・イトとの組み合わせでかなり多くの種類の魚を釣ることができるそうです。淡水ではコイやバス、ニジマス釣り、海のルアー釣り全般、ちょい投げ、サビキ釣り……などなど。「子どもが釣りを覚える最初の1本として迷わずオススメできます」と清水さん。

参考記事●釣りザオの長さについて
https://tsuriasobi.net/support/support-2552/

リールは♯1000のスピニングリール

この日用意されたのは♯1000サイズのスピニングリール

リールについても清水さんに聞きました。小学校釣りキャラバンで♯1000のスピニングリールが採用されているのはなぜなのでしょうか? ちなみに「♯1000」などの数字はリールの大きさを表わしています。この数字が大きくなるにしたがってリールも大型になっていきます。♯1000はかなり小型の部類です。

「子どもが使うということで、リールは小さくて軽いものがいいです。大人と比べて力がない子どもでも軽い力で振りやすいんです」

ハンドルの位置は右と左の好きなほうに変えることができる。右利きの子どもには「左巻き」(左手でハンドルを回す)、左利きであれば右巻きがオススメとのこと。利き手でサオを持って投げるほうがスムーズなことが多いからです。とはいえ、利き手に関係なく、「右手のほうが巻きやすい」などの感覚があれば、巻きやすいほうを優先してくださいと清水さん。

参考記事●リールの種類について
https://tsuriasobi.net/support/support-2538/

イトはナイロン6~8Lb

イトは「ナイロン」という種類が清水さんの推奨。しなやかで扱いやすく、絡んだりするトラブルが少ないのがナイロンの特徴です。強度は「6~8Lb」のものが使いやすいです。細すぎると切れたりするトラブルが増えるので要注意。

リールにはイトを巻いておくことができます

参考記事●釣りイトの太さについて
https://tsuriasobi.net/support/support-2375/

参考記事●釣りイトの素材について
https://tsuriasobi.net/supportsupport-2393/

最後に、仕掛けやルアーの重さは、釣りザオに表記してある「適合ルアーウエイト」の重さを参考にしましょう。たとえば今回使用したサオには1~10gと書いてあります。「重くても10gまでにしておくと快適です。練習には中間の5g前後のものがちょうどいいですよ!」と清水さん。

この日投げたのは軟らかいルアー。ハリなしなので人に当たってもケガの心配はありません

【この日の写真】