人生を輝かせる趣味釣りあそびジャーナル

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ルアー釣りはじめます!

5分で読める釣り入門

No. 5

実践!何が釣れるかはお楽しみ! ジグヘッドではじめる海のルアー釣り

ねらう魚も、釣り方も、場所も数多くあるのが釣りの世界。
この連載のテーマは「ルアー釣り」!
今回の舞台は海。何が釣れるかはお楽しみ!?
高砂ひなたさん、駒澤清華さんのふたりが、オモリ付きハリ(ジグヘッド)を使って海の釣りを楽しみます。

左が高砂ひなたさん、中央が駒澤清華さん、右が今回の釣りを解説してくれる、つり人社編集部・Basser編集長の佐々木徹さん。
※釣りをするときは安全面や暑さ対策のために帽子を被りましょう。また、ライフジャケットの着用も忘れずに。

「釣り方と必要な道具の扱い方」は連動動画でチェック!
●「ジグヘッドでいろいろな海の魚を釣ってみよう!」

今回の主役はジグヘッド

今回の舞台は海。ジグヘッドという仕掛けを使って海の釣り楽しみます。
ジグヘッドとはオモリが付いているハリのこと。ワームというプラスチック素材で作られた軟らかいルアーを刺して使います。ワームを刺して、ジグヘッドをイトに結ぶだけで仕掛けが完成。シンプルな仕掛けなのでビギナーの方にとてもおすすめです。

◆ルアーについてはこちらをチェック!
●「ルアー釣りはじめます! No.1 はじめてのルアー釣り ―ルアーってなんだろう―」

ジグヘッドの特徴とワームの種類

ジグヘッドの魅力はねらえる魚の幅広さ。組み合わせるワームやねらう水深によってアジ、カサゴ、フグ、メバル、クロダイ、キビレ、シーバスなど様々な魚をねらうことができます。ルアーで釣ることのできる魚すべてが対象と言っても過言ではありません。海はルアーでねらえる魚の種類が多いため、ジグヘッドで釣りを楽しむにはぴったり。魚が掛かったあとは、何が釣れるのかドキドキです。
ジグヘッドは水中で放っておけば沈むので、重さや沈める時間の長さを調整することで表層(水面に近い層)から水底まで幅広い水深をねらうことができます。また、ハリがむき出しなので魚の口にハリ掛かり(フッキング)しやすい特徴があります。

ジグヘッドの形状は大きく分けてふたつ。ひとつめは丸いフォルムの「ラウンド型」です。ラウンド型は底に着いた感覚がつかみやすい特徴があります。また、ルアーを泳がせて誘う「スイミング」にも適していて、たくさんの釣り方に対応することができます。

ふたつめは「砲弾型」。先細りの形状が水の流れを後ろに逃がすので抵抗を受けにくく、ルアーをスイミングさせたときに、一定の層をキープさせやすい特徴があります。後ろに受け流した水がワームに当たるため、ワームをしっかりとアクションさせることができます。
次に、海で使うジグヘッドリグで活躍するワームを紹介します。

◆ピンテール系

細い尻尾(テール)がついたストレート形状のワームを「ピンテール系」と呼びます。シンプルな形のワームですが、ピンテール部が水流を受けて微振動して魚を誘います。日中や水の透明度が高いとき、またはルアーにスレた魚を相手にするときに、ピンテール系の控えめなアピール力が活きます。

◆シャッドテール系

小さな円形のテールが付いているワームを「シャッドテール系」と呼びます。巻いて使うとテールがスイングして水をかき回すのが特徴です。

◆グラブ・カーリーテール系

大ぶりなテールが水をかき回すためアピール力が非常に強い形状のワームです。障害物のなかに潜んだカサゴやメバルなどのような根魚に存在を気付かせたいときや、水が濁っているときに有効です。アピール力が強すぎて魚に見切られてしまうこともあります。

◆クロー・ホッグ系ワーム

エビやカニ系をイメージしたワームです。甲殻類を食べるのが好きなクロダイ、キビレ、根魚全般に有効なワームです。

ワームをジグヘッドに刺すコツ

ワームをジグヘッドに刺すコツをご紹介します。

①ジグヘッドを刺す前にどこからハリを出せばよいのかを見ます。ワームの表面にでこぼこ(リブ)が付いている場合には何番目から出せばよいのかワームにハリを当てて、見当を付けておきましょう。

②ワームの中心に真っすぐハリを刺し込みます。できるだけワームを真っすぐに刺すことが重要です。

③ジグヘッドを動かすのではなくワームを動かすと真っすぐ刺しやすいです。

④さきほど①で見当をつけていたところからハリを出します。

⑤このようにまっすぐ刺すことができれば完成です。

たくさんの使い方があるジグヘッドですが、これからジグヘッドの釣りをはじめる人はまず、2g前後の小型ジグヘッド(ラウンド型、砲弾型どちらでもOK)に5cmくらいのピンテール系またはストレート系のワームを付けて、水底付近をねらってみましょう。魚がいれば何かしらの反応があるはずです。ここからは現場での解説を交えて紹介していきます。

実践!ワームのジグヘッドリグで何が釣れるかな!?

いよいよワームのジグヘッドリグを使った釣りを実践していきます。果たして魚をキャッチすることはできるでしょうか?

今回やってきたのは神奈川県横浜市にある大黒海づり施設。釣り用の桟橋が海に向かって伸びていて、足もとの水深が7mほど。釣れるチャンスが足もとからあります。ケーソン(防波堤や岸壁をつくる際に使われる鉄筋コンクリートでできた箱のこと)の隙間も魚が隠れる好ポイントになっています。

大黒海つり施設では釣り桟橋の上から釣りを楽しむことができます。手すりが付いて、足場も良好です。

釣り桟橋の下にケーソンの隙間があります。

使うタックルは1.8m前後のウルトラライト~ライトアクションのスピニングロッド。リールは2000~2500番台で、PEライン0.4号にフロロカーボン2号をリーダーに結びます。

PEラインとリーダーの結び方はこちらの動画を参考にしてください。
●PEとリーダーの基本的な糸の結び方3選

まずはジグヘッドを底まで落とします。海釣り施設のように足もとから深い場所は、遠くまで投げなくても大丈夫。まずは足元に落としていきます。

スプールからイトが出なくなったらルアーが底に着いた合図。リールハンドルを巻いてたるんだイトを巻き取り、イトを張ります。このときに巻き取りすぎてしまうとルアーが底から浮いてしまうので要注意です。

次にアクション。ルアーが底に着いている状態でイトを張ることができたら、チョンチョンとサオ先を上下に動かして誘いを入れます。誘いを入れたあとはイトを張った状態で食わせの間を作ります。魚が食べれば「ツンツン」という感触がサオ先から伝わります。魚のアタリが出たら、リールハンドルを巻きながらサオ先を上げて魚の口にハリを掛けましょう。
反応が出るアクションの強さや速さは、その日によって異なります。いろいろなアクションを試しながら当たりのリズムを探りましょう。どうしてもアタリがないときは、「動かさない」というのも手です。イトを張ったまま動かさずに放置すると、実際に水中では波や潮の動きに合わせてワームがわずかに動きます。このわずかな誘いが食い渋った状況で効くこともあるので試してみてください。

高砂さんも駒澤さんも海でルアー釣りをするのは初めて。周りではタコやクロダイ、アジが釣れており、「どんな魚が釣れるんだろう~!」と興味津々です。

◆ルアー釣りのマナーはこちらをご覧ください
●「釣りはじめてサポート 釣り場のマナー:ルアー釣り編」

3人ともまずは1.8gのジグヘッドから始めました。ジグヘッドは重いほど底を取る感覚が掴みやすく、軽いほど手もとに伝わる感覚があいまいになり底を取りづらくなります。が、軽いジグヘッドを使ったほうが違和感なく魚が口を使うため、底を取れる範囲の中で一番軽いジグヘッドを使うのがおすすめ。2g前後の重さから始めて、底を取りづらければ3gに、底は取れるけれど食いが悪ければ1gに近づけましょう。
「まずは足元に落として、ルアーが底に着く感覚をつかみましょう」と佐々木さん。

早速、佐々木さんにヒットです。どんな魚が掛かったのでしょうか?

上がってきた魚は「ショウサイフグ」でした。ルアーが底に着いてすぐイトを張ると、ツンツンとアタリが出ました。

「ショウサイフグかわいい!私も釣りた~い!」と高砂さん。

※ フグは素人が捌いて喫食し、中毒を起こしやすい魚ですので、絶対に調理はしないでください。

佐々木さんに連続ヒットです。
「底に着いたらなるべく早くイトを張ってあげると、小さなアタリを取りやすいです。ふたりもやってみて!」と佐々木さん。

「あれ?ワームがない!」と高砂さん。ルアーを回収するとワームがちぎれていました。
「ワームが取られちゃいました。いつアタリがあったんだろう……」と高砂さん。

「いまツンツンしてました。魚だったかも~!」と駒澤さん。アタリを取るのにふたりとも苦戦しています。

魚の反応は出ているので、ワームやジグヘッドの重さは合っているはず。底に着いた感覚やアタリをもう少し取りやすいように、ジグヘッドを2.2gに変えて少しだけ重くします。

すると高砂さんにヒット!どんな魚が掛かったのでしょうか?

高砂さんのワームを食べていた魚の正体はショウサイフグでした。「初めて海の魚をルアーで釣りました!イトを張っていたらツンツンとアタリが出ました。フグってかわいいですね!」と高砂さんは喜びます。

実はカサゴを釣っていた佐々木さん。一体どうやって釣ったのでしょうか。詳しくは動画でご覧ください。

釣り場紹介
◆大黒海づり施設
所在地〒230-0054 神奈川県横浜市鶴見区大黒ふ頭20番地先
電話番号045-506-3539
交通首都高速神奈川5号大黒線・大黒JC降りてすぐ
●大黒海づり施設のホームページ
http://daikoku.yokohama-fishingpiers.jp/

駒澤清華(こまざわ・きよか)

1997年5月20日生まれ。北海道出身
お父さんが釣り好きで、小学生のときは毎年家族で石狩湾に行ってました。「釣り堀めぐり」で、ブラックバス、コイ、ホンモロコ、テナガエビ、ニジマス、キンギョ、モツゴを釣りました。ほかにもハゼ、セイゴ、ブルーギルを釣ったことがあります。

高砂ひなた(たかさご・ひなた)

1998年8月24日生まれ。大阪府出身
中学生のころに家族でニジマスの手づかみをしたことがあります。大人になって八景島シーパラダイスの釣り堀でアジを釣ってから、釣りに興味を持つようになりました。前回のルアー釣りはじめます!ではブルーギルを釣りました。