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キャッチ&リリースについて
ブラックバスのキャッチ&リリースについて
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「キャッチ&痛めつけてリリース」になっていないか
釣った魚を食べる釣りと食べない釣りがあります。
横文字で表現すると、前者はキャッチ&イート、後者はキャッチ&リリースとなります。
そのどちらにも明確な意図があるため、
「釣った魚を食べるべきか、逃がすべきか」の是非はここでは考えません。
ただ間違いなく言えることは、リリースするからには、
限りなく魚へのダメージを減らすべきだ、ということです。
釣りが魚の口にハリを刺す行為である以上、少なからず魚にダメージを与えます。
それでも、それだからこそ、余計なダメージやストレスを魚に与えず水に戻してやりたいものです。
ここからは、キャッチ&リリースが基本スタイルのブラックバスを例にとって、
その理想的な手順と方法を考えてみます。
※ブラックバスは釣り場から生きたまま持ち出すことや別の川や湖に放すことなどが外来生物法によって禁止されており、違反した場合は罰せられます。釣れた場所以外の水辺には絶対にリリースしてはいけません。法律を遵守して釣りを楽しみましょう
※また、湖によってはその場でキャッチ&リリースすることも条例で禁止されている場合があります。釣行前に確認し決まりがある場合は遵守しましょう
ファイトとランディング
魚に無駄なダメージを与えないためには、
キャッチする前の段階から気をつけるべきことがあります。
まずファイト時間、つまり魚とやり取りする時間が短ければ、
魚の体力は必要以上に消耗しません。
あまり魚を疲れさせると、体力が尽きて死んでしまうこともあります。
ただ、比較的深場(バスフィッシングなら6m以深など)から魚を釣り上げる際は、
水圧の急激な変化で浮き袋の調整ができず、
リリース時に魚がひっくり返ってしまうことがあります。
この際は、「エア抜き」と呼ばれる作業を行ない、
浮き袋の空気をある程度抜いてやってからリリースします。
ランディング(取り込み)も重要です。
バスフィッシングには、大きく分けて3種類のランディング方法があります。
最もバスにやさしいのがネット(網)を使ったランディングです。
とくにラバー製のネットは魚の体表にダメージを与えにくいのでオススメです。
ランディングは、ネットを使った方法がもっとも魚へのダメージが減らせるうえ、キャッチの確立も高くなります
ふたつ目はハンドランディング、つまり手を使った取り込みです。
岸際やボート縁まで引き寄せたバスの下あごを掴んだり、
胴を抱え込むようにキャッチします。
気をつけたいのは、バスの口を掴む場合です。
アゴねじったり、角度をつけて持ったりすると、
バスによってはアゴが外れてしまったりします。
最後は抜き上げです。
これは文字どおり、水中から陸、またはボート上にバスを引き上げるランディングで、
注意すべきは「どのような場所に魚を落とすか」です。
濡れたボートデッキ上、濡れた草の上などならまだしも、
気温の高い時期の乾いて熱いボートデッキ、
濡れていないコンクリートの上などに魚を置くと、
やけどにより深刻なダメージを与えることになるので絶対に避けましょう。
抜き上げたあとは、魚を地面に叩きつけないようそっと置くか、
可能であれば空中でライン(釣りイト)をキャッチして、
バスを地面に付けずに空中でアゴを掴むなどしてハンドランディングできるとなおよしです。
アメリカで行なわれている一部のトーナメントでは、
抜き上げたあとにバスをボートデッキに触れさせるとペナルティーが課されるほどです。
計量・撮影&リリース
計量、撮影のやり方は多岐にわたります。
重さを測るのか、長さを測るのか、自分で撮るのか、誰かに撮ってもらうのか……。
いずれにしても大事なのは「スピード」です。
バスにとって陸上は呼吸ができない世界です。
1秒でも早くそれらの作業を済ませ、水の中に返してあげましょう。
よほど記録に残したい魚や計測が必要な魚以外は、計量や撮影を行なわずすぐにリリース。
メジャーなどを使う際は、しっかり濡らしてからその上に魚を置きましょう。
メジャーの上などで計測を行なう場合は、メジャーを事前に水で濡らしてから
リリースする際は、バスの口を持って水中に入れ、
その状態で前後させてやることでエラに水を通してやるようにします。
その作業をゆっくりと繰り返し、バスが自分で泳ぎだそうとしたら手を離してやります。
「ありがとう。大きくなって、また会おうね」と感謝の念をこめて、
潜って行くバスを見送りましょう。
リリースは雑にせずに、バスが自分で泳ぎだすまで水につけて前後にゆっくりと動かします(エラに酸素を送る)。「ありがとう」という気持ちをこめて見送りましょう