根掛かりは、釣りバリが水中の障害物に引っ掛かってしまい、びくともしなくなってしまうトラブルです。
釣りをしている以上、覚悟していないといけない根掛かりですが、環境のことを考え少しでも回収する方法を覚えておきたいものです。
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ルアーフィッシングの場合は、根掛かりを上手く外すことができると、
その瞬間が釣れるチャンスになることが多いです。
なぜなら、根掛かりの原因になってしまうような障害物は、魚にとって絶好の隠れ家であり、
根掛かりするということはそこを的確にねらえている証拠。
また、外れたときにルアーがトリッキーに動くため、魚を騙しやすいのです。
この写真は河川にある障害物の例。古い橋脚跡に流木が折り重なっています
今回は基本的な回収方法を紹介します。
◆初期対応では強く引っ張らない!
仕掛けやルアーを水底付近で操作していると、なにかに引っ掛かってその場から動かなくなってしまうことがあります。
根掛かりの初期症状ですが、実はこの段階ではオモリやルアーが障害物に軽く突っかかっているだけの状態であることが多いです。
そうであれば、最初は竿先が少しだけ曲がるくらいの優しい力加減で仕掛けを揺すってあげましょう。
それだけで外れてくれるケースも多いです。
NGなのはいきなり強く引っ張ってしまうこと。
ハリが障害物に刺さってしまうので回収するのが格段にむずかしくなってしまいます。
◆方向を変えてゆすってみる
ゆすってみて外れないときは、立ち位置を移動し違う方向からゆすってみるのが効果的です。
幅の狭い川であれば対岸に渡ってみるなど、正反対の方向に移動するのがいちばんいいですが、
それができなくても左右に動いて少しでも角度を変えてみると外れる可能性が高まります。
◆糸をぴんと張ってパッと緩める
ゆすって外れないときは、強めの力をかけて糸をぴんと張ってから、
パッと緩めることを試してみてください。
とくにルアーの根掛かりに有効な方法です。
張りつめた糸が一気に緩むと、
その衝撃でルアーが反対側に動いて外れてくれることが多いです。
糸を引っ張るときは竿を曲げて力を掛けるよりも、
指で直接糸をつまむのがおすすめです。
◆根掛かり回収器を使う
釣具店に行くと、おもにルアーの根掛かり回収用のアイテムが売られています。
伸び縮みする棒の先にフックを絡め取る金具がつけられたスティックタイプや、
ロープの先にオモリと鎖がついていて、釣り糸伝いに鎖をルアーまで送り込んで絡め取るロープウェイタイプなどがあります。
こういったアイテムを使うと、大切なルアーを回収できる確率がぐっと上がります。
釣行時に必ず用意していくのがオススメです。
値段はルアーを2~3個回収すれば元が取れる価格帯の物が多いです。
◆諦めずにラインを引っ張る
ここまで試して回収できないようであれば、ダメ元で釣り糸を力ずくで引っ張って回収を試みます。
上手くいけば、ハリが伸びて外れたり、引っ掛かった障害物ごと手前に寄ってきたりして
回収することができます。
ただし、釣り糸を素手でつかんでハリが伸びるくらいの強い力で引くと
糸が肌に食い込んで怪我をしてしまうので注意が必要です。
タオルなどで手を保護してつかむか、ペットボトルのようなものに巻きつけて引っ張るようにしましょう。
この方法は、回収できるか糸が切れてしまうかのどちらかの結果になる最終手段でもあります。
水中にルアーや仕掛けを残してしまうことになるのはできれば避けたいことですが、
この方法であれば、糸が切れてしまうにしてもハリス(ハリに直接結ばれている糸。通常メインの糸よりも細いものが使われる)やルアーの結び目が切れることが多いので、
水中に残る人工物を最小限にとどめることができます。
ニュース映像などで、釣り糸に絡まった野鳥を目にするケースがあります。
こういった事態を減らすため、根掛かりして簡単に外れないからといって
手元で糸を切るのは絶対にやめてください。